「学校をやめたい」と言ったら… 先生の仕事②

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公立であろうが私立であろうが、全日制高校に入学するためには、入学試験に合格しなければなりません。

しかし、せっかく合格を勝ち取っても

「こんなはずじゃなかった」「もうこの学校には居たくない」と考える生徒は必ずいるものです。

高校教師であるならば避けて通れないのが、そんな生徒への対応です。

さて、生徒本人が直接、学級担任などの学校の先生に「学校に行きたくない」と言ってくるケースはそれほど多くはありません。

多くの場合、断続的に欠席が続き、「おかしいな」と思った頃に、ようやく「実は…」と保護者から伝えられることがほとんどです。

そのあとの対応は早いに越したことはないのですが、その日にすぐ面談というようなことは難しいのが現実ですよね。

最近の傾向 「学校をやめたい」生徒への対応の実態から

最近では、通信制高校が毎年のように新設されていて、特に「広域通信制」をとる大手の高校が急成長しているようです。

現実として、「全日制に行くのが当たり前」の時代はもう終わろうとしています。

小学校や中学校といった義務教育ならば、どれだけ欠席しても時期が来れば卒業できますが、

高校では、各校で定められた「教育課程」で定められた「履修」の基準を満たして、かつ各科目の単位を「修得」するという

2つのハードルをクリアしなければ、進級も卒業もできません。

したがって、全日制高校の場合、

欠席が続けば、クリアできない可能性が高まることになりますから、学校側の対応が重要になります。

結果的に、今いる高校にとどまるか、通信制や定時制などへ転学するか、あるいは退学かという選択に迫られることになるわけです。

昭和の学園ドラマなら、

担任の熱血先生が生徒の家に飛び込んで「そんなことでどうするんだ!先生といっしょにがんばろうっ!」「はい!」みたいな感じになるのでしょうが、そんな先生が現実にいるはずもなく。。。

多く高校では、複数の先生や専門家による指導体制、すなわち、学年や学科の先生方を中心として、さらにスクールカウンセラーなどの専門家を交えた充分な体制の下で対応している。。。はずなんですが。。。

実際は、やはり学級担任まかせになりがちなんです。

現在では、無理に登校を促す指導はタブーされていますから、これといった即効性のある対応策が見いだせないまま、

ズルズルと欠席が続いて、担任も保護者も悩んだ末に。。。

「…そんなにイヤなら学校をかえた方が、この子にとって幸せなんじゃ…」

「…通信制なら、無理に学校に通わなくていいから、楽になれるのでは…」   と、考えるようになるわけです。

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全日制・定時制・通信制課程って、どう違う?

では、全日制の高校から通信制にかわれば、その子は楽になり、幸せになれるのか?

それを判断するためには、全日制・定時制・通信制、各課程の違いを知っておく必要があります。

ざっくりとですが、その違いを説明すると、、、

全日制課程では、月曜日から金曜日まで毎日6時限程度の授業に出席して、放課後は部活動などの特別活動に参加します。

定時制課程では、全日制課程と同様に、月曜日から金曜日まで毎日授業がありますが、その授業は午前だけだったり、夜間だけだったりします。部活動などの特別活動もありますが、参加は自由なことが多いです。

通信制課程では、在宅での学習が中心で通信教材が主に用いられており、現在はオンライン授業が主流になりつつあります。ただし、全く登校しなくてよいわけではなく、一定の回数以上登校する必要があります。これを「スクーリング」と呼びます。

こう見ると、「やっぱり全日制は時間にしばられて、とても忙しいからきついな」「通信制は学校に行かなくていいから、自由に学べるからが楽そうだな」と思うかもしれませんが、卒業のための単位修得という点では、決してそうではありません。

裏を返せば、全日制や定時制は、登校して授業に出席してテストを受けさえすれば、ほとんどの場合、評価され単位が認定されます。しかし、通信制は、評価規準が明確で、むしろ全日制よりも厳格であことが多く、その条件を満たさないと単位が認定されません。

わかりやすく表現するならば、「とりあえず授業に出れば卒業できる」のが全日制・定時制で、「一定の成果を出さなければ卒業できない」のが通信制と言えるのではないでしょうか。

さらに、最近では、全日制高校でも、一定の条件でオンラインでの授業の出席が認められるようになってきています。

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「学校をやめたい」生徒への向き合い方

「高校野球で通信制高校が甲子園大会に出場した」「スケボーでオリンピックでメダルを取った子の進学先は通信制高校だった」

現代はそんなニュースを普通に耳にする時代であり、もはや通信制高校は、不登校生徒の受け皿ではありません。

こんな時代、「学校をやめたい」生徒にどう向き合えばいいのか。

結論から言えば、保護者も先生も「いったん立ち止まらせる」ことが最も大切なことです。

つまり、焦って結論を求めようとせずに、生徒本人の不安や不満を保護者や教師が受け止めて、

やめることよりも、「よく悩むことが、今の自分を成長させる」ということに気づかせるようにしてください。

なぜなら、高校時代は目指すものが明確になれば、自分の力で前へ進んでいける時期です。

そこに、悩みは必ずあるものだし、その解決の手助けをするのが親の役割であり、教師の仕事であるからです。

1日1分でいいから、話をしましょう。そのプロセスの中から結論を出していけば良いのです。

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