「観点別評価」って何? ムダを省いて成績を上げる3つのポイント! 先生の仕事③

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高校生のみなさん、自分の通知表を見て

“あれ?この成績って、どうやってつけてんの?” って

思ったこと、ありますよね? 

実は、今の高校の成績って、以前とはぜんぜん違う付け方をしているって知ってますか?

これを知っておくと、ムダだと思う勉強、やらなくて済むかも。。。

というわけで、詳しく見ていきましょう。

序論  高校での成績の付け方の基本

3年前、令和4年度から学習指導要領(簡単に言うと、先生が学校で何をどのように教え、どう評価するかをルールにしたもの)が改訂されたんですが、今回の改訂は、今までになく影響が大きいものだったんです。

何が変わったかと言うと、成績評価の方法が変わったんです

成績評価は、それぞれの都道府県の教育委員会が決めた基準と、それぞれの高校が定めた「教務規程」にしたがって行われるんですが、れまで、つまり令和3年度入学生までは、学期ごとに、たとえば「100点法」、すなわち、100点満点で40点未満が評定「1」、45点未満が「2」というようなやり方が採用されていて、「1」~「5」までの5段階の成績がつけられていたんです。よく耳にした「赤点」というのは、その「40点未満で評定1」のことだったんですよね。そして、定期テストも「100点法」だから、テストで40点をとれないと「あー赤点だー!やべー!」。先生もテストの得点を基礎にして、提出物の提出状況を加味して、学期ごとに成績を出していたから、テストでいい点を取らないと学期成績も悪くなるというように、とてもわかりやすかったんです。

ところが、これが、この春に卒業した令和4年度入学生から、大きく変わりました

それが、新しく導入された「観点別評価」です。

つまり、各科目の成績を、「知識・技能」(商業や工業科といった専門教科では「知識・技術」)、「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」3つの観点ごとに、A・B・Cの3段階の評価をおこなって、さらにその組み合わせによって「1」~「5」までの5段階の成績をつけるという方法変わったんです。

本論  ムダを省いて成績を上げる3つのポイント

以前は、テストの答案と言えば、100点満点の点数しか書かれないのが当たり前だったけど、今は観点別の得点が書かれていて、数字が3つか4つ並んでいるようになっていませんか。

その答案に書かれた数字の中で、どれが大事な数字か、考えたことはありますか?

実は、100点満点の数字って、評価としてはあまり意味がないものになっているんです。

ポイント① 「一問一答式で丸暗記」は過去の話 友達と協力して学び合い

どういうことか。テストの得点が100点満点で50点だったとして、その内訳として、暗記が中心の「知識・技能」が50点満点の35点で7割とれていても、考えて文章で記述することが中心の「思考・判断・表現」が50点満点で15点なら3割しか得点できていないことになりますよね。

「観点別評価」をしていなかった頃は、合計の50点を基礎点として成績をつけるので、ほぼ平均に近い成績になっていたものが、「観点別評価」では、50点を35点と15点に分けて、観点ごとに別々にしてA・B・Cに当てはめるように評価するので、7割とれた「知識・技術」よりも3割しかとれなかった「思考・判断・表現」が足を引っ張ってしまうので、かなり成績は悪くなります。

つまり、「一問一答式で丸暗記」しても、今の高校教育で求められているのは、正しい知識や技能を用いて思考する力や表現する力を身につけることなので、その両方にバランス良く取り組む必要があるんです。

そこで、それを最も効率的にムダなくやる方法が、授業中に友達同士で楽しくコミュニケーションをとりながら、互いに協力して考えを深めていく=「学び合い」という方法なんです。

この方法は、「総合的な探究の時間」などで積極的に取り入れられていますよね。

さらに、これを実践できれば、もう一つの観点「主体的に学習に取り組む態度」の評価も爆上がりです。「主体的に学習に取り組む態度」は、ペーパーテストになじまないと考えられていて、定期テストで書かせる先生がいたとしても、得点には関係ない、それまでの学習の取り組みの振り返りを書かせることが多いので、その裏付けとして、グループ学習に積極的に参加したり、振り返りシートなどの提出をしっかりしたりしておかないと良い評価はしてもらえないことになるんです。

ここまで聞くと、「私は人と話をするのが苦手だからムリ…」と思った人もいるかもしれません。

でも、安心してください。先生方は、「たくさん話をしている人が良くて話さない人がダメ」なんて考えてはいません「参加する」とは、「考えている」ことであって、発言そのものが重要ではないのです。

ポイント② 課題は内容重視で! 自分の努力の跡を見せつけろ

どういうことか。先生方は、どんな目的で課題を出すのでしょう?

答えは、学力を伸ばすために、授業内容を「復習させ」「補充したい」からです。いずれにしても、答えを写しているようでは、力はつかないし、良い学習評価にもつながらないのは明らかです。したがって、先生方は、表面だけ全部やってあるものを見たいのではなく、少しでもいいから、みなさんが真剣に取り組んだ成果を見たいと考えています。

だから、先生から出される課題は必ず提出すること。

やれるところだけは必ずやって、自分の努力した跡を見せつけてやりましょう。

 × やらずに提出しない

 △ 全部写して提出する

 ○ わからないところだけ写して、ほかは自力でやって提出する

  すべて自力でやって提出する

ここまで聞くと、「えー、私には自力で全部はムリ…」と思った人もいるかもしれません。

でも、安心してください。先生方は、みんな全員が全部自力でできるなんて思っていません。課題は全部正解する方がレアなんです。3分考えてわからなければ次へ進みましょう。次の日に質問で解決です。できなくて当たり前、効率よく取り組むことそのものが重要なのです。

ポイント③ 振り返りは「反省」+「気づき」を書いて!

どういうことか。その日の授業のまとめや単元の終わりに「振り返りシート」を書かされてませんか?

それ、めちゃめちゃ大事です!

「振り返りシート」は、「主体的に学習に取り組む態度」の評価に直結する最も重要なアイテムです。

では、どのように振り返りを書いたら、先生方に高く評価してもらえるか、下に書いておきますから、参考にしてくださいね

  • 理解   たくさん書けばいいというものではない。授業で何がどのようにわかったかを書く。
  • 反省   良かったことだけでなく、取り組みの反省点を書く。
  • 気づき  先生の説明や友だちとの対話から、どんなことに気づいたかを書く。
  • 探究   わかったことや気づいたことから考えた、自分なりの意見などを書く。

たとえば、こんな感じです。

「武士は最初から武家として始まったのではなく、貴族が紛争鎮圧などを通じて始まったのだとわかったけど、貴族が押領使おうりょうし追捕使ついぶしになっていく流れは、よくわからなかったので家で調べようと思う。承平天慶じょうへいてんぎょうの乱は武力での反乱だったので律令国家の崩壊であり、武士が台頭していくことを象徴した乱だったのだと思う。武力には武力で応戦するしかないのだと、ここから本格的にそういう時代に入っていったのだと思った。」

前半の黄色のアンダーバー部分は理解から反省へ、後半の赤のアンダーバー部分は気づきから探究へと書かれていますよね。特に、「家で調べよう」というのは、実際にやるかどうかが問題なのではなくて、やろうと考えたこと自体が評価できるんです。

このような「振り返りシート」の書き方のパターンをつくっておくと、苦労することなく高評価がもらえること、間違いなしです!

まとめ ムダなく成績を上げる方法は「授業をムダにしないこと」  

「ムダを省いて成績を上げる3つのポイント」 わかっていただけましたか?

先生方は、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で、それぞれA・B・Cの3段階で評価して、その組み合わせで、1~5の5段階の評定をつけます。

3つの観点は独立しているように見えますが、それぞれが互いに関連し合っています

つまり、日頃の授業に普通に参加しさえすれば、「主体的に学習に取り組む態度」は「B」にはなりますが、これを「A」にするには、授業で友だちと協力しながら学びを深めることで、テスト勉強の負担を楽にして「知識・技能」や「思考・判断・表現」の評価を上げていく努力が必要です。

でも、高校生のみなさんは忙しいです。放課後や帰宅後に机に向かう時間は限られますよね。

だからこそ、日頃の授業をムダにしないことが最も大事なことなので

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